豆知識・雑学

「情けは人の為ならず」の意味は?約半数の人が誤用している?

情けは人の為ならず」ということわざがありますが、この意味についてはご存知でしょうか。

「もちろん知っているよ!」という方もいると思いますが、実は「情けは人の為ならず」の意味については間違った意味で捉えている、いわゆる誤用で使っていることが多いことわざなんです。

同じように「確信犯」「奇特」などと言った言葉も誤用が多いことで知られていますね。

この記事で、「情けは人の為ならず」の本当の意味についてしっかりと確認して、今後使う際は間違わないようにしていきましょう。

「情けは人の為ならず」の誤用

「情けは人の為ならず」の誤用

「情けは人の為ならず」の誤用・誤ったものについては人に情けをかけることは、その人の為にならないという使い方で、実際に頭の中に浮かんでいるのが、この意味だったという方も多いのではないでしょうか。

人に親切にしてしまうと、本当の意味ではその人のためにはならないという意味ですね。この意味での使い方は本来とは違う意味なので注意です。

この誤用が広まってしまったのは「情けは人の為ならず」の「為ならず」の部分が否定・打ち消しの形になっている為ですね。このことわざだけを見ると勘違いして解釈してしまうのも当然と言えば当然なのですが、人前で間違えた意味で使わないように気をつけましょう。

「情けは人の為ならず」の本当の意味

「情けは人の為ならず」の意味

「情けは人の為ならず」の本当の意味は、人に情けをかけると、巡り巡って自分にも恩恵が返ってくるという意味があります。

簡単に言いますと、人に親切にすることによって得をするのはその相手だけでなく、巡り巡っていつか自分の元に良いこととして返ってくる、という意味ですね。なので積極的に人に親切をするべき、という意味も含まれています。

「情けは人の為ならず」の「為ならず」の部分が否定・打ち消しの形になっているために「人のためにならない」とつい勘違いしてしまいがちですが、そう言った意味では無いので注意です。

否定・打ち消しの形なのになぜ?

否定・打ち消しの形なのになぜ?

「情けは人の為ならず」の「為ならず」の部分が否定・打ち消しの形になっているばかりに誤用が広がっていますが、なぜ否定・打ち消しの形なのに人に情けをかけると、巡り巡って自分にも恩恵が返ってくる、という意味になっているでしょうか。

古語の「ならず」は断定の助動詞である「なり」と打消しの助動詞の「ず」の連語です。これに「人の為なり」を組み合わせると「人の為である+ということではない」となり「人の為ではない」という意味になります。

この「人の為ではない」の意味が「人の為だけではなく自分のためになる」という解釈になり「情けは人の為ならず」の本来の意味である人に情けをかけると、巡り巡って自分にも恩恵が返ってくる、に繋がっていきます。

この辺りの解釈の違いで誤用が広まってしまったんですね。

約半数の人が誤用している

約半数の人が誤用している

文化庁が毎年行う「国語に関する世論調査」の結果についてという16歳以上の男女2000人を対象とする日本人の国語力を問うもので、「情けは人の為ならず」の正しい意味について知っているか、という調査が行われていました。

平成22年度に行われた調査によると正しい意味「人に情けを掛けておくと,巡り巡って結局は自分のためになる」で理解している方が全体のうちの45.8%、間違った意味「人に情けを掛けて助けてやることは,結局はその人のためにならない」で理解している人が45.7%という結果でした。

平成12年度にも同じように調査が行われましたが、正しい意味が47.2%、間違った意味が48.7%という結果でした。

✏︎平成12年度「国語に関する世論調査」の結果について

自分がしっかりと意味を理解していたとしても相手には半々の確率で伝わらないことも十分考えられます。その時はさりげなく正しい意味について教えてあげたいですね。

「情けは人の為ならず」の意味は?約半数の人が誤用している?まとめ

「情けは人の為ならず」の意味は?約半数の人が誤用している?まとめ

「情けは人の為ならず」の意味、誤用について見ていきました。

  • 人に情けをかけることは、その人の為にならない、という意味ではない
  • 「情けは人の為ならず」の本当の意味は人に情けをかけると、巡り巡って自分にも恩恵が返ってくる、である

日本語は日本に住んでいる日本人でさえも難しい表現があるので、勘違いであったり間違って使ってしまうことも多々あると思いますが、疑問に思ったらすぐに調べる、という癖をつけていきたいですね。