普段ニュース番組をあまり見ないという方でも、天気予報を確認して今日や明日、1週間の「天気」を確認する方が多いと思います。現在はアプリなどでも、場所を登録しておけば、その都度知らせてくれる便利で手軽なものもありますよね。
そんな「天気」ですが、場合によっては「天候」「気候」「気象」などと表現される事がありますが、これらは「天気」とどのような違いがあるのかご存知でしょうか。同じように思われてしまいがちなこれらの言葉ですが、実は微妙に違いがあるんです。
この記事で、「天気」と「天候」と「気候」と「気象」の違いについて見ていきましょう。
「天気」と「天候」と「気候」と「気象」の違い

「天気」と「天候」と「気候」と「気象」の違いは以下の通りです。
- 「天気」:ある地点、ある時刻の気温、湿度、風、雲量、視程などの状況や状態のこと
- 「天候」:「天気」よりも長い状況や状態のことで、5日から1か月程度の平均的な「天気」の状態のこと
- 「気候」:ある地点での1か月~1年間、数十年間に渡っての平均的な大気の状態のこと
- 「気象」:大気中で起こっている、起こる様々な現象のこと
「天気」「天候」「気候」の基本的な意味は同じですが、その長さに違いがあり、「気象」「天気」「天候」「気候」など大気中で起こる全ての現象など、それら全てひっくるめたものを「気象」と言います。
「天気」「天候」「気候」「気象」とは

「天気」について詳しく
「天気」とはある地点、ある時刻の気温、湿度、風、雲量、視程などの状況や状態のことです。
「天気」はある地点、ある時刻の空模様や気温などを表したもので、数時間から数日間の間と、比較的短い間の状況や状態を表したものです。「気象庁」では、「天気」とは気温、湿度、風、雲量、視程、雨、雪、雷などの気象に関係する要素を総合した大気の状態、と記載されています。
「気象庁」によると国内では、「快晴」「晴れ」「薄曇り」「曇り」「煙霧」「砂じん嵐」「地ふぶき」「霧」「霧雨」「雨」「みぞれ」「雪」「あられ」「ひょう」「雷」の15種類に「天気」を分けていますが、国際的には96種類が定められています。
また、後述する「天候」と同じ意味で使われることもありますが、「天気」の方が日常的に使われる事が多いです。その他にも、「天気」という言葉は「晴天」を指すこともあります。
「天候」について詳しく
「天候」とは「天気」よりも長い状況や状態のことで、5日から1か月程度の平均的な「天気」の状態のことです。
「天候」の基本的な意味は「天気」と同じですが、「天気」と比べると「天候」の方が長い期間を表します。
テレビなどでは、大体は週間天気予報として7日間を予報対象としているために、ここで言う「天気」ではなく「天候予報」の方がしっくりくると思われてしまいがちですが、基本的に週間天気予報というのは1日ごとの「天気」の状態を予報して表しているので「天候」ではなく「天気」が用いられています。
また「悪天候で~」などのように「天気」と同じく短期間・短時間の空の状態を指すこともあります。
「気候」について詳しく
「気候」とはある地点での1か月~1年間、数十年間に渡っての平均的な大気の状態のことです。
基本的な意味はこれまでの「天気」「天候」と同じですが、「気候」は1か月~1年間、数十年間と長期に渡るものを指します。また、夏の「気候」、冬の「気候」などのように季節の移り変わりを表す際の言葉として用いられることも多いです。
「気候」の要素となるものはたくさんありますが、特に「気温」「風」「降水量」を指して「気候の三要素」と言います。
「気象」について詳しく
「気象」とは大気中で起こっている、起こる様々な現象のことです。
「気象」は「雨」や「雪」などの「天気」、「虹」や「台風」、「エルニーニョ現象」や「ラニーニャ現象」など全国的な規模のものから世界規模のものまでのそれらをひっくるめて「気象」と言います。
「気象」という言葉は研究や学問に関する複合語として使われることが多く、「気象学」「気象衛星」などがあります。
「天気」と「天候」と「気候」と「気象」の違いは何?まとめ
「天気」と「天候」と「気候」と「気象」の違いについて見ていきました。
呼称 | 意味 | 備考 |
---|---|---|
「天気」 | ある地点、ある時刻の気温、湿度、風、雲量、視程などの状況や状態 | ある地点、ある時刻の空模様や気温などを表したもので、数時間から数日間の間と、比較的短い間の状況や状態を表したもの |
「天候」 | 「天気」よりも長い状況や状態のことで、5日から1か月程度の平均的な「天気」の状態 | 「天気」よりも長い期間を指す言葉だが、「悪天候で~」などのように「天気」と同じく短期間・短時間の空の状態を指すこともある |
「気候」 | ある地点での1か月~1年間、数十年間に渡っての平均的な大気の状態 | 夏の「気候」、冬の「気候」などのように季節の移り変わりを表す際の言葉として用いられることもある |
「気象」 | 大気中で起こっている、起こる様々な現象 | 「晴れ」「雨」「虹」「台風」「エルニーニョ現象」などの全てをひっくるめた現象のこと |
どれも同じように思われてしまいがちなこれらの言葉ですが、厳密にはしっかりと違いがあります。ぜひ、参考にされて見てください。


