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「停戦」と「休戦」と「終戦」の違いは何?

戦争や紛争を中止する・終わるときには「停戦」「休戦」「終戦」という言葉が用いられますが、これらの意味の違いはご存知でしょうか。

どれも似たような意味を持っているので混同してしまいがちですが、これら「停戦」「休戦」「終戦」の意味は微妙に異なっています。

この記事で、「停戦」と「休戦」と「終戦」の違いについて見ていきましょう。

「停戦」「休戦」「終戦」とは

「停戦」「休戦」「終戦」とは

「停戦」について詳しく

「停戦」とは戦争・紛争双方の当事者・指揮官の合意のもと、一時的にその地域での戦闘を中止することを指します。

停戦期間中には、負傷者や戦死者の手当てや収容、捕虜の交換、後に触れる本格的な「終戦」のための準備や交渉などが主に行われます。この停戦期間が過ぎる、もしくは片方が停戦の条件を破り、攻撃を開始すると戦争が再開されます。

戦争が激化してしまうと民間人への被害が悪化してしまうため、国連安保理や第三国の仲介によって停戦協定が結ばれる場合もあります。

「停戦」は公式な条約として宣言されることもありますが、非公式の場合もあります。1914年12月25日、第一次世界大戦の最中、争っていたドイツ軍とイギリス軍はクリスマスを祝うため(プレゼントを交換しあった)に非公式の停戦を行なったとされており、これを「クリスマス停戦(休戦)」と言います。

「休戦」について詳しく

「休戦」とは戦争・紛争双方の当事者・指揮官の合意のもと、長期に渡って戦闘を休止することを指します。

「停戦」と同じく双方の当事者・指揮官の合意のもとに戦闘を中断させるという意味で、同義として扱われることもありますが、「休戦」の場合の多くは「全面的な戦争の終結」を目的とした際に使われます。また、法律用語としては同じ意味でも「停戦」ではなく、「休戦」を用いることが多いです。

また、「停戦」には「全般的休戦」と「部分的休戦」という2種類の「停戦」があります。

  • 「全面的休戦」:国の代表もしくは最高司令官の合意のもと全戦線の戦闘を停止させること
  • 「部分的休戦」:現地の司令官の合意もと特定の地域での戦闘を停止させること

「全面的休戦」は国の代表もしくは最高司令官の間で結ばれ、こちらは批准が必要ですが、「部分的休戦」は現地の司令官の間で結ばれ、こちらは基本的には批准をする必要はありません。

「終戦」について詳しく

「終戦」とは平和・講和条約を結んで完全に戦争を終結させることを指します。

平和・講和条約の内容は条約によって異なりますが、基本的な内容は戦争を終わらせること、国交を回復させる、領土の管理についてなどの取り決めがされます。

「終戦」はどれもが平和的に解決するわけではなく、敵国の本拠地の破壊や、中心人物の死亡などによって戦争をすることが困難・戦争をする必要がなくなった・どちらかの降伏によって終わることもあり、これらも同じく「終戦」と言います。

日本では8月15日が「終戦記念日」とされていますが、ポツダム宣言受諾の旨を国際連合に通告したのが8月14日、日本の降伏が玉音放送で国民へと知らされたのが8月15日、ポツダム宣言の調印がされたのが9月2日なので、世界的には9月2日が正しい「終戦」の日になります。

「停戦」と「休戦」と「終戦」の違い

「停戦」と「休戦」と「終戦」の違い

「停戦」は当事者・指揮官の合意のもと、一時的にその地域での戦闘を中止すること、「休戦」は当事者・指揮官の合意のもと、長期に渡って戦闘を休止すること、「終戦」は平和・講和条約を結んで完全に戦争を終結させることです。

「停戦」と「休戦」は同義として扱われることもありますが、その違いは一時的か長期に渡っているか、また「全面的な戦争の終結」を目的としているかという点にあります。

また、法律用語としては同じ意味だったとしても「停戦」ではなく「休戦」が用いられることが多いです。

「停戦」と「休戦」と「終戦」の違いは何?まとめ

呼称 備考
「休戦」 戦争・紛争双方の当事者・指揮官の合意のもと、一時的にその地域での戦闘を中止すること
「停戦」 戦争・紛争双方の当事者・指揮官の合意のもと、長期に渡って戦闘を休止すること(全面的な戦争の終結が目的)
「終戦」 平和・講和条約を結んで完全に戦争を終結させること

混同してしまいがちな「停戦」と「休戦」と「終戦」ですが、意味が微妙に異なっています。「停戦」と「休戦」は同義として扱われることもあるので注意です。