上に貼ってある日本で有名な食べ物を、皆さんは漢字ではどのように書くでしょうか。
有名なチェーン店や、スーパーなどのお店は「寿司」と書いてあるのが一般的ですが、同じ読み方で「鮨」や「鮓」と書くお店もあります。
これらの違いは何なのか疑問に思ったことはないでしょうか。普段は気にならないのですが、ふとした瞬間に気になったりしますよね。
この記事では、「鮨」と「鮓」と「寿司」の違いは何なのか、その違いについて簡単に解説をしています。
「鮓」と「鮨」と「寿司」の違い

「鮓」と「鮨」と「寿司」の違いは以下の通りです。
- 「鮓」:「すし」の語源である「酸し」からから来ており、主に関西地方で親しまれている表記
- 「鮨」:「鮓」の誤用から広まり、現在ではその漢字の作りから、魚だけを扱っている握り鮨店で使われている
- 「寿司」:「寿を司る」という意味の縁起を担ぐ「鮓」「鮨」の当て字で、元々はおめでたい席や何かを祝うときに使われていたが、今日では幅広いネタを扱うお店で広く使われている
今日ではこれら「寿司」「鮨」「鮓」の3つの漢字がごちゃまぜになっていますが、1番使われているのが「寿司」、次点で「鮨」「鮓」となっています。
「鮓」「鮨」「寿司」とは

「鮓」について詳しく
「すし」には「寿司」「鮨」「鮓」という3つの漢字がありますが、実はこれらは全て当て字です。
「すし」の語源は江戸時代、その味が酸っぱいということから「酸し(すし)」から来ていると言われています。
その「酸っぱい」に当てはまる古くから日本にある手法の、一般的に「なれずし(熟鮓)」と呼ばれている、塩や糟などに漬け込んだ魚や、発酵させた保存食のことを「鮓」と呼び、「寿司」や「鮨」という漢字表記もありますが、漢字で表すのに最も適していると言えます。
「すし」の原型とも言えるこの「鮓」「熟鮓」とそれを構成している漢字は主に関西地方でよく親しまれています。
「鮨」について詳しく
「鮨」という漢字は、一目見ただけだと先ほど触れました「鮓」という、同じく「すし」を表す上記で触れた漢字と見間違えてしまいますよね。
この見間違えや誤用から「鮓」ではなく「鮨」という漢字が使われるようになったとされており、基本的な意味は「鮓」と変わりません。「鮨」には中国では「魚の塩辛」という意味がありますが、ここでは全く関係がありません。
諸説ありますが、「鮨」という漢字は「魚が旨い」に分けることができ、魚だけを扱っているお店であったり、特に魚が旨い握りずしのお店の名前などによく使われるとされており、「いなり」や「きゅうり」などといった魚以外を扱うお店では使われないと言われています。
「寿司」について詳しく
「鮓」は酸っぱいという意味から、「鮨」は「鮓」の誤用から来ていますが、「寿司」に関しては「鮨」と「鮓」の2つの当て字です。
「寿司」という漢字を分けると「寿を司る」という意味になっており、おめでたい席や何かを祝うときに景気づけに作られた言葉で、縁起を担いでくれることから「寿司」という漢字ができました。
魚以外のネタである「いなり」や「きゅうり」などの幅広いネタを扱うお店で広く使われており、今日では「寿司」「鮨」「鮓」の中でも最も使われている漢字表記です。
「鮓」と「鮨」と「寿司」の違いは何?まとめ
「鮓」と「鮨」と「寿司」の違いについて見ていきました。
- 「鮓」:「すし」の語源である「酸し」からから来ており、主に関西地方で親しまれている表記
- 「鮨」:「鮓」の誤用から広まり、現在ではその漢字の作りから、魚だけを扱っている握り鮨店で使われている
- 「寿司」:「寿を司る」という意味の縁起を担ぐ「鮓」「鮨」の当て字で、元々はおめでたい席や何かを祝うときに使われていたが、今日では幅広いネタを扱うお店で広く使われている
語源や由来を紐解いてみると、使い分けについても何となくですが理解することができますね。「寿司」と「鮨」と「鮓」の違いについて参考になったら幸いです。


