「とめる」という言葉には「止める」「停める」「留める」の3つの漢字を充てることができますが、これらの違いは何かご存知でしょうか。文章で「とめる」という言葉が出たときに、どの漢字に変換すれば良いのか分からない、ということが意外にも多いのではないかと思います。意外と難しいですよね。
この記事で、「止める」と「停める」と「留める」の気になる違いについて見ていきましょう。
「止める」と「停める」と「留める」の違い

「止める」と「停める」と「留める」の違いは以下の通りです。
- 「止める」:動いているものや機能しているものを動かなくさせること
- 「停める」:乗り物限定で、動いているものや機能しているものを動かなくさせること
- 「留める」:その場所に固定させて離れなくさせたり動かなくさせること
「止める」と「停める」の違い
「止める」「停める」ともに、動いているものや機能しているものを動かなくさせることという点では共通していますが、「停める」に関しては乗り物限定という違いがあります。
「止める」は乗り物に関係なく、動いているものを・機能しているものを動かなくさせれば使用することができるので、「停める」を「止める」に置き換えても問題ありません。迷った場合は「止める」を使用すると良いです。
「止める」「停める」と「留める」の違い
「止める」「停める」「留める」はどれも動いているものや機能しているものを動かなくさせることという意味ですが、「留める」に関してはその場所に固定させて離れない・動かなくさせるという意味合いが強いです。
「留める」はその場に「とどめる」「固定する」という意味で覚えておくと良いです。
「止める」「停める」「留める」とは

「止める」について詳しく
「止める」には動いているものや機能しているものを動かなくさせることです。
動物であったり機械であったりと、動いているものを動かなくさせる、継続して動いているようなものの行動を中断させる、というような現在進行形で動いているものを動かなくさせるという意味合いを持っています。
- 祖父に買ってもらった腕時計が「止まって」しまった
- あまりの恐怖に息が「止まった」
- 友達の喧嘩を「止めよう」としたが、聞く耳を持たなかった
「停める」について詳しく
「停める」とは乗り物限定で、動いているものや機能しているものを動かなくさせることです。
基本的な意味は「止める」と全く同じですが、「停める」に関しては車や電車などの乗り物に対してしか使用することができません。
- ここに車を「停め」ても大丈夫だろうか?
- この電車は駅に「停まっている」時間が短い
- 港に船が「停まっている」
「停める」は乗り物限定ですが、「止める」に関しては動いているのものであれば問題無いので、「止まれ」という標識があるように、上の例文を「止める」に変更しても問題ないです。基本的な意味は「停める」=「止める」で、「停める」は乗り物限定ということを覚えておきましょう。
「留める」について詳しく
「留める」とは動いているものや機能しているものを動かなくさせること、その場所に固定させて離れなくさせたり動かなくさせることです。
辞書などでは「止める」と全く意味を持っていますが、基本的な使い方としては後者の、その場所に固定させて離れなくさせたり動かなくさせることという意味です。「とめる」というよりは「とどめる」「固定する」という言葉の方がしっくりきますね。
- プリントを画鋲で「留めた」
- あまりの美しさに目が「留まった」
- ヘアピンで髪を「留めた」
「止める」と「停める」と「留める」の違いは何?まとめ
「止める」と「停める」と「留める」の違いについて見ていきました。
呼称 | 意味 | 備考 |
---|---|---|
「止める」 | 動いているものや機能しているものを動かなくさせること | 「停める」「留める」と置き換えが可能 |
「停める」 | 乗り物限定で、動いているものや機能しているものを動かなくさせること | 乗り物限定 |
「留める」 | その場所に固定させて離れなくさせたり動かなくさせること | 「止める」と基本的に同じだが「とどめる」という意味合いが強い |
似ているようで微妙に異なっているので、それぞれをしっかりと覚えておきたいところです。ぜひ、参考にされて見てください。


