「追求」「追及」「追究」「追窮」どれも「ついきゅう」と読む同音異義語ですが、これらの使い分けで迷ったことはないでしょうか。
いずれも「何かを追う」という点では共通していますが、追う対象であったり、その意味は大きく異なっています。
この記事で、「追求」「追及」「追究」「追窮」の違い・使い分けについておさらいしていきましょう。
「追求」と「追及」と「追究」と「追窮」の違い

「追求」と「追及」と「追究」と「追窮」の違いは以下の通りです。
- 「追求」:幸福、利益、理想など、迷った際は「追求」を使う
- 「追及」:責任、悪事、犯人
- 「追究」「追窮」:学問、真理、原因
「追求」「追及」「追究」「追窮」はどれも追い求めるという意味では同じですが、その目的となるものの違いで使い分けがされます。「追求」「追及」「追究」「追窮」の使い分けで迷った際は、広い範囲で捉えることができる「追求」を使うのが吉です。
「追求」「追及」「追究」「追窮」とは

「追求」とは
「追求」にはその名の通り追い求めること、あらゆる手段を使って目的のものを手に入れることという意味があります。
他にも「ついきゅう」はありますが、その中でも「追求」に関しては最も範囲が広い、汎用性が高い言葉です。
一般的な使い方としては、幸福・利益・理想など、その人物にとって楽しいことや、嬉しいことなどを追い求める際に多くは使います。
「追及」とは
「追及」にはその人物を追い詰めて責任などを問いただすこと、追いかけることという意味があります。
「追及」には悪事や責任などを問いただすという意味がありますが、犯人を追いかけるという際にも使われます。
他の「ついきゅう」と比べると少しネガティブな表現になっています。
「追究」「追窮」とは
「追究」には未知のものや不明な事柄について考えて、それを明らかにすることという意味があります。「追究」は「追窮」という漢字でも表すことができ、意味に関しては全く同じです。
- 「追究」と「追窮」は漢字が異なるだけで意味が全く同じ
「追究」の「究」には何かを極めるという意味があり、「研究」などでこの漢字が使われている通り、学問や真理などを調べる・明らかにする際に使われます。
「追給」というものもある
あまり馴染みが無いですが「ついきゅう」の中には「追給」と漢字で表すことができるものもあります。
「追給」には給与などの不足しているものを後から追加するという意味があります。何らかの理由で手当に漏れが生じてしまい、その不足分を後から支給するという意味ですね。
使う機会はあまり無いですが、知っておくと何かと便利だと思います。
「追求」と「追及」と「追究」と「追窮」の違いは何?まとめ
「追求」と「追及」と「追究」と「追窮」の違いについて見ていきました。
- 「追求」:その名の通り追い求めること、あらゆる手段を使って目的のものを手に入れること。迷った際はこれを使う
- 「追及」:その人物を追い詰めて責任などを問いただすこと、追いかけること
- 「追究」「追窮」:未知のものや不明な事柄について考えて、それを明らかにすること
これらは目的に応じて使い分けがされるので、「追求」を使うのも良いですが、それぞれの意味をしっかりと覚えて使い分けができると良いですね。


