ドラマやテレビ番組などで、「警察官」「刑事」「お巡りさん」のいずれかの役職がつく人物が事件を解決したり、最近頻発している犯罪について解説をしていたりと度々目にする機会があります。
ただここで気になるのが「警察官」と「刑事」と「お巡りさん」の違いです。
交番に勤務している人が「警察官」、スーツや場合によっては変装の服を着て事件を解決するのが「刑事」などのイメージがありますが、実際のところはどのような違いがあるのでしょうか。
この記事で、「警察官」と「刑事」と「お巡りさん」の違いについて見ていきましょう。
「警察官」と「刑事」と「お巡りさん」の違い

「警察官」と「刑事」と「お巡りさん」の違いは以下の通りです。
- 「警察官」:個人の生命、身体及び財産の保護、犯罪の予防、公安の維持並びに他の法令の執行等の職権職務を忠実に遂行すること等を任務とする国家公務員・地方公務員のこと
- 「刑事」:刑事事件を扱う「警察官」のこと
- 「お巡りさん」:「警察官」の俗称のこと(地域をパトロール・巡回するということから)
基本的な意味はどれも同じですが、「警察官」と「お巡りさん」はほぼ同義で、「お巡りさん」が「警察官」の俗称、「刑事」は刑事事件を扱う「警察官」のことを指す言葉です。
「警察官」「刑事」「お巡りさん」とは

「警察官」について詳しく
「警察官」とは個人の生命、身体及び財産の保護、犯罪の予防、公安の維持並びに他の法令の執行等の職権職務を忠実に遂行すること等を任務とする国家公務員・地方公務員のことです。
一昔前までは公安職の警察職員のうち、国家公務員である人を「警察官」、地方公務員である人を「警察吏員」と呼び、区別がされていましたが、現在では全てが「警察官」で統一がされています。
また「警察官」は、上から「警視総監」「警視監」「警視長」「警視正」「警視」「警部」「警部補」「巡査部長」「巡査」と9階級で警察法により階級が分かれており、部門に関しても「生活安全部門」「地域警察部門」「刑事警察部門」「交通部門」「警備部門」「総務・警務部門」の6部門に分かれていますが、これら全体を指し示す言葉でもあります。
警視庁に勤めている階級を持っているような偉い人、交番に勤務をしている人に関わらず全てを「警察官」と呼ぶんですね。
「刑事」とは
「刑事」とは刑事事件を扱う「警察官」のことです。俗称では私服で犯罪の捜査・逮捕のために従事する「警察官」のことを指します。
日本で刑事事件を担当する部門は、一般的には刑事課に所属をしていると人を「刑事」と呼ぶようですが、生活安全部門、刑事警察部門などに所属する管理職ではない人も同様に指します。
つまりは「警察官」という大きな括りの中に「刑事」が含まれているということになります。
資料制作などのデスクワークもこなしますが、他の部署に比べると第一線で働き危険が大きいため手当が他の「警察官」よりもつくので給料が高いです。
「お巡りさん」とは
「お巡りさん」とは「警察官」の俗称のことです。
「警察官」の方がパトカーや自転車などを使って地域の見回りやパトロール、「巡回」をすることがありますが、この「巡回」という言葉の「巡る」から「お巡りさん」と人々から呼ばれるようになりました。
「警察官」と「刑事」と「お巡りさん」の使い分け

「警察官」の方に向かって「警察官さん」という呼び方はあまり聞きませんよね。
一部では「警察官」の方に向かって「お巡りさん」と呼ぶのは失礼ではないかと言われる方もいますが、そんなことはありません。親しみを込めた言い方である「お巡りさん」が一般的には浸透しているのでこの呼び方でも、「警察官さん」でも特に問題はなさそうですね。
親しみの意をこめて警察官を呼ぶ語。
–おまわりさんとは何? Weblio辞書より引用
また、警察関係者でもないとその「警察官」の方がどのような階級を持っているか一目では分からないので、呼ぶ際は「お巡りさん」もしくは「警察官さん」「警察の方」という呼び方で大丈夫です。
「刑事」という呼び方ですが、その方が「刑事」と断定できる場合は「刑事」、そうでない場合は前述の「お巡りさん」もしくは「警察官さん」で良いです。
「警察官」と「刑事」と「お巡りさん」の違いは何?まとめ
「警察官」と「刑事」と「お巡りさん」の違いについて見ていきました。
- 「警察官」:個人の生命、身体及び財産の保護、犯罪の予防、公安の維持並びに他の法令の執行等の職権職務を忠実に遂行すること等を任務とする国家公務員・地方公務員のこと
- 「刑事」:刑事事件を扱う「警察官」のこと
- 「お巡りさん」:「警察官」の俗称のこと(地域をパトロール・巡回するということから)
「警察官」「お巡りさん」という括りの中に「刑事」が含まれているということでした。ぜひ、参考にされて見てください。


