「かわる」という言葉には「変わる」「代わる」「替わる」「換わる」の4種類の漢字の表し方がありますが、これらの違いは何かご存知でしょうか。
日常的によく使われるこれらの言葉に関して、使い分けが分からないという方が意外にも多いと思います。
この記事で、「変わる」と「代わる」と「替わる」と「換わる」の違いについて見ていきましょう。
「変わる」と「代わる」と「替わる」と「換わる」の違い

「変わる」と「代わる」と「替わる」と「換わる」の違いは以下の通りです。
- 「変わる」:物事の見た目や性質などの状態がこれまでとは全く違ったものになること
- 「代わる」:代理をすること、他のものの代わりになること
- 「替わる」:入れ替えること、今まであったものとは別のものにすること
- 「換わる」:同じ価値のあるものと換えること
どれも何かにかわったり、かえたりすることにはかわりありませんが、それぞれ対象が異なっていたりと微妙にニュアンスが異なっています。
「変わる」「代わる」「替わる」「換わる」とは

「変わる」について詳しく
「変わる」とは物事の見た目や性質などの状態がこれまでとは全く違ったものになることを指します。
「変わる」はこれまでとは違ったものになるという意味があります。
「場所が変わる」「住所が変わる」のように他の場所に動いたり、移動したりすること、「季節が変わる」「年が変わる」などの年月などが改まること、「性格が変わる」「態度が変わる」などの物理的な変化だけでなく、内面や心理的な変化などにも「変わる」は使われます。
「変」が使われている熟語や言葉、「変更」「変化」「変態」「変身」「変遷」などをイメージすると分かりやすいです。
「代わる」について詳しく
「代わる」とは代理をすること、他の代わりになることを指します。
「代わる」は何かの代わりになることです。
「ピッチャーが代わる」などの人と人が代わること、「〜の代わりとなる〜」のような何かの代わりにする、というような使い方をします。
こちらも「変」のように「代」が使われている「交代」「代行」「代替」「代理」「代用」などの熟語や言葉をイメージすると分かりやすいです。
「替わる」について詳しく
「替わる」とは入れ替えること、今まであったものとは別のものにすることを指します。
「替わる」は入れ替えることです。
「小銭をお札に替える」などのように、それまであったものを別の新しいものにすることという意味があります。「代わる」と意味が似ていますが、「代わる」は1度代わったらその代わった状態で物事や役目を終えるのに対して、「替わる」は1度替わっても、もう1度同じものやまた別の新しいものに替わったりと、何度でも入れ替わる可能性があります。
これが「代わる」と「替わる」の違いであり、「交代」と「交替」で上記のものを当てはめると分かりやすいです。
また、こちらも同じように「両替」「替玉」などの熟語や言葉をイメージすると分かりやすいです。
「換わる」について詳しく
「換わる」とは同じ価値のあるものと換えることを指します。
「換わる」は同じ価値のある物や人と置き換えることです。
「宝くじをお金に換える」「配置を換える」などのように同じ価値のあるものに入れ換える際に使われます。「替わる」と意味が似ていますが、「換わる」は1度入れ換わると、もう元には戻ることがないことが多く、そのように使い分けがされます。
また、こちらも同じように「交換」「換金」「換気」などの熟語や言葉をイメージすると分かりやすいです。
「変わる」と「代わる」と「替わる」と「換わる」の違いは何?まとめ
「変わる」と「代わる」と「替わる」と「換わる」の違いについて見ていきました。
- 「変わる」:物事の見た目や性質などの状態がこれまでとは全く違ったものになること
- 「代わる」:代理をすること、他のものの代わりになること
- 「替わる」:入れ替えること、今まであったものとは別のものにすること
- 「換わる」:同じ価値のあるものと換えること
同じ「かわる」でも意味合いは異なっています。使い分けは少し難しいですが、ぜひ、参考にされて見てください。


