「ひとり」という言葉には、「一人」と「独り」の2種類の漢字を充てることが出来ますが、これらの違いは何かご存知でしょうか。基本的な意味に違いはありませんが、「一人」と「独り」ではニュアンスに若干の違いがあります。
この記事で、「一人」と「独り」の違いについて見ていきましょう。
「一人」と「独り」の違い

「一人」と「独り」の違いは以下の通りです。
- 「一人」:単に人数が1であることを指す言葉・表現
- 「独り」:人数が1であることを強調したいときに使用される言葉・表現
基本的な意味は同じですが、「独り」はよりその意味を強めることができ、寂しさ、孤独感、自立などの意味がそこに内包されます。
「一人」「独り」とは

「一人」について詳しく
「一人」とは単に人数が1であることを指す言葉・表現です。
「ひとり」と読みます。
私たちは「人」「人間」を数える際には「人」と言う単位を使用し、これに数を表す1がついて、人数が1であることを指します。こう言った単位には「本」「台」「個」など様々なものがありますが、これらをひっくるめて文法用語では「助数詞」と言います。
「一人」は単に、人数が1であることを指す言葉・表現で、そこに細かいニュアンスなどは含まれていません。
「独り」について詳しく
「独り」とは人数が1であることを強調したいときに使用される言葉・表現です。
「一人」と同じように「ひとり」と読みます。
基本的な意味は前述の「一人」と変わりませんが、人数が1であることを強調したいときに使用されるのが「独り」です。「一人」ではなく「独り」を人数が1であることを強調することによって、寂しさ、孤独感、自立などの意味が内包されることになります。
「一人」は「助数詞」でしたが、「独り」は「助数詞」ではないので、「○○が独り歩きする」などのように人間以外の物事に関してにでも使用されることがあります。
「一人」と「独り」の違いは何?まとめ
「一人」と「独り」の違いについて見ていきました。
呼称 | 意味 | 備考 |
---|---|---|
「一人」 | 単に人数が1であることを指す言葉・表現 | 助数詞 |
「独り」 | 人数が1であることを強調したいときに使用される言葉・表現 | 助数詞ではない。寂しさ、孤独感、自立などの意味が内包されている |
ぜひ、参考にされて見てください。


