私たちが着用している衣服の多くには留めておく機能として「ファスナー」「チャック」「ジッパー」というものが付いていますが、これらの違いは何かご存知でしょうか。
同じものを指しても違う呼び方になることはしばしばありますが、これらの違いは何か気になりますよね。
この記事で、「ファスナー」と「チャック」と「ジッパー」の違いについて見ていきましょう。
「ファスナー」と「チャック」と「ジッパー」の違い

「チャック」と「ファスナー」と「ジッパー」の違いは以下の通りです。
- 「ファスナー」:〜を留めるもの、留めるものなどの意味を持つ開閉可能など留め具。アメリカ生まれの一般名称
- 「チャック」:日本の広島県の尾道で誕生した「ファスナー」の別称
- 「ジッパー」:アメリカの「B.F.Goodrich(ビー・エフ・グッドリッチ)社」が開発販売した「ファスナー」の別称
「ファスナー」と「チャック」と「ジッパー」はただ呼び方が異なるだけで、全て同じものを指す言葉です。
「ファスナー」「チャック」「ジッパー」とは

「ファスナー」について詳しく
「ファスナー」とは〜を留めるもの、留めるものなどの意味を持つ開閉可能など留め具のことです。
英語では「Fastener」と表記します。
「ファスナー」の起源はアメリカの「ホイットコム・ジャドソン」氏が、靴紐を結ぶ際の不便さを解決しようと考えたものが、その始まりとされています。
「ファスナー」は〜を留めるもの、留めるものなどの意味を持つので、ここで言う開閉可能な留め具だけでなく、ネジやボルト、マジックテープなども同様に「ファスナー」と呼称することができます。日本で言う、「ファスナー」とは国際的には「スライドファスナー」という「滑り式留金具」になります。
「ファスナー」は商標登録などはされていない一般名称なので、誰でもこの呼称を使うことができます。
「チャック」について詳しく
「チャック」とは日本の広島県の尾道で誕生した「ファスナー」の別称のことです。
英語でも「チャック(chuck)」という言葉がありますが、こちらは固定を意味する別の言葉です。
「チャック」は1927年広島県の尾道で製造販売された「巾着(きんちゃく)」からもじった「チャック印」という「ファスナー」、商品のことです。これが販売されたところ評判となり、日本では「ファスナー」よりも「チャック」という呼び方が定着していきました。そのため、海外では「チャック」と言っても「ファスナー」の意味では通じないので注意です。
当時「チャック」は登録商標でしたが、現在は一般名称となっています。
「ファスナー」と「チャック」、そして後述する「ジッパー」と様々な呼称がありますが、日本では「チャック」と呼ぶ方が最も多いです。
また、日本のように独自の呼び方が他の国々にもあり、イタリアでは「キウズーレ・ランポ」、中国では「ラーリェン」、フランスでは「フェルメチュール・ア・グリシェール」、中米諸国では「シェレス・レランパゴス」と、それぞれ呼ばれています。
「ジッパー」について詳しく
「ジッパー」とはアメリカの「B.F.Goodrich(ビー・エフ・グッドリッチ)社」が開発販売した「ファスナー」の別称のことです。
「ジッパー」は英語では「zipper」と表記し、これは「シューッ」という擬音を表す「zip」から来ており、これに「er」を付けて名付けられました。スピードがとても速いということを表す言葉です。
アメリカでは「ジップファスナー」呼ばれており、アメリカを中心に広く使われています。
開発された1921年当時は登録商標でしたが、現在は一般名称となっています。
「ファスナー」と「チャック」と「ジッパー」の違いは何?まとめ
「ファスナー」と「チャック」と「ジッパー」の違いについて見ていきました。
- 「ファスナー」:〜を留めるもの、留めるものなどの意味を持つ開閉可能など留め具。アメリカ生まれの一般名称
- 「チャック」:日本の広島県の尾道で誕生した「ファスナー」の別称
- 「ジッパー」:アメリカの「B.F.Goodrich(ビー・エフ・グッドリッチ)社」が開発販売した「ファスナー」の別称
「ファスナー」と「チャック」と「ジッパー」はただ呼び方が異なるだけで、全て同じものを指す言葉です。ぜひ、参考にされて見てください。


