違い

「避難勧告」と「避難指示」と「避難命令」の違いは何?

地震や津波、豪雨、台風、噴火などの災害の発生の際には迅速な避難活動がとても大切になっていきます。

皆さんが住まれている地域の災害情報に関して、しっかりとした情報、アプリやメールなどでの伝達手段を確立させておかなければ、いざというときに困ってしまいます。

ただ、ここで気になるのがニュース速報などで災害が起こった際に必ず見る「避難勧告」「避難指示」「避難命令」の言葉の違いですね。何となくですが命令>指示>勧告のようなイメージなのですが、危険度の度合いにはどのような違いがあるのでしょうか。

この記事で、「避難勧告」と「避難指示」と「避難命令」の違いについて見ていきましょう。

「避難勧告」と「避難指示」と「避難命令」の違い

「避難勧告」と「避難指示」と「避難命令」の違い

「避難勧告」と「避難指示」と「避難命令」の違いは以下の通りです。

この記事のまとめ
  • 避難勧告」:災害による被害が発生する恐れのある地域の住民に対して行われる勧告
  • 避難指示」:「避難勧告」の状況よりもさらに状況が悪化した場合に発令されるもの
  • 避難命令」:日本の制度には「避難命令」はなく、その警戒区域への立入りを制限する「警戒区域への指定」がこれに当てはまる

「避難勧告」と「避難指示」には特別罰則などは設けられていませんが、外国で言う「避難命令」にあたる「警戒区域への指定」には懲役や罰則などがあります。また、日本には「避難勧告」の前段階である「避難準備・高齢者等避難開始」というものがあります。

「避難勧告」「避難指示」「避難命令」とは

「避難勧告」「避難指示」「避難命令」とは

「避難勧告」について詳しく

「避難勧告」とは災害による被害が発生する恐れのある地域の住民に対して行われる勧告のことです。

災害対策基本法60条に基づいて、原則として市町村長の判断で「避難勧告」が行われます。

この勧告には特に強制力といったものはなく、避難をしなくても特別罰則はありませんが、もちろん逃げるに越したことはありません。

「避難指示」について詳しく

「避難指示」とは「避難勧告」の状況よりもさらに状況が悪化した場合に発令されるものです。

基本的には市区町村などが指定している避難場所への移動をしますが、できない方や避難場所へ移動することによって、かえって危険性が増す場合は、自宅内またはより安全な場所への避難をすることが勧められています。こちらも災害対策基本法第60条において定められており、市町村長の判断で発令が行われます。

「避難勧告」と同様に避難をしなくても罰則などはありませんが、こちらも避難するに越したことはありません。

「避難指示」だと緊急を要するか伝わりにくいことから、平成28年に「避難指示(緊急)」に名称が変更されました。

「避難命令」について詳しく

「避難命令」について説明をしたいのですが、実は日本の制度には「避難命令」という制度はありません。多くの方が「避難指示」の次の段階が「避難命令」と思われがちですが、日本にはそのような制度はありません。

国によってはこの「避難命令」があり、その地域の全ての人間は必ず避難しなければならない強制力を持った命令で、従わない場合は罰則が科せられることがあります。

日本の制度で「避難指示」の次の段階に存在するのは「避難命令」ではなく「警戒区域への指定」というものです。その警戒区域への立入りを制限するもので、これを破ると懲役や罰則などがあります。

「警戒区域への指定」が日本で言う「避難命令」になります。

「避難勧告」の前段階もある

「避難勧告」の前段階もある

「避難勧告」の前段階である「避難準備」というものもあります。

「避難準備」とは、災害などの発生によって人的被害が起こる可能性がある場合に前もって避難の準備を促す発令のことです。

小さいお子さんがいる家庭や、高齢者やその支援をする方は、避難するのに時間がかかってしまう場合があります。その際に迅速に避難ができるように早期に避難の準備を促すというものです。

ただ「避難準備」に関してその意味を理解されておらず、平成28年に発生した台風第10号の発生の際にうまく行動ができませんでした。このことから平成28年に「避難準備」から「避難準備・高齢者等避難開始」という名称に変更されました。

危険度のレベルについては「避難準備・高齢者等避難開始」→「避難勧告」→「避難指示」→「警戒区域への指定」となります。

「避難勧告」「避難指示」「避難命令」の違いは何?まとめ

「避難勧告」「避難指示」「避難命令」は何が違うのか、その危険度について見ていきました。

呼称 意味 備考
「避難勧告」 災害による被害が発生する恐れのある地域の住民に対して行われる勧告 避難しなくても罰則はない
「避難指示」 「避難勧告」の状況よりもさらに状況が悪化した場合に発令されるもの 避難しなくても罰則はない
「避難命令」 日本の制度には「避難命令」はなく、その警戒区域への立入りを制限する「警戒区域への指定」がこれに当てはまる 破ると懲役や罰則などがある

危険度のレベルについては「避難準備・高齢者等避難開始」→「避難勧告」→「避難指示」→「警戒区域への指定」でしたが、いざという時に素早く行動ができるように準備は怠らないようにしていきたいですね。

「意図的」と「恣意的」の違いは何?日本語には、私たち日本人にとっても難しい言葉や表現が数多くあります。「意図的」と「恣意的」という言葉もそうです。これら「意図的」「恣意的...
「来週」と「次週」と「翌週」の違いは何?次の週を表す言葉として「来週」「次週」「翌週」の3つがありますが、これらは何が違うのかご存知でしょうか。どれも同じ意味じゃないの?と思わ...
「保存食」と「非常食」と「災害食」の違いは何?「保存食」と「非常食」と「災害食」の違いは何かご存知でしょうか。 どれも常温で長期保存が可能な食料ですが、具合的な違いについて知っ...